昨年を振り返って

ストックフォトの製作環境の中で昨年個人的に最も大きかったことは、3月からiStock専属になったことでした〔こちらの記事参照〕。

とりわけ専属コントリビューターに対するiStock/Gettyimagesのバックアップ体制はすばらしく、海外のストックフォトのトレンド等に関する詳細な情報提供をはじめ、個々の撮影に対する具体的なアドバイスもしていただいたりと、今までにないほど安定してストックフォトの撮影に取り組むことができました。

成熟期に入ったストックフォト市場の中で少しでも前に進んでいくためには、批判も含めて様々な指摘をしてもらえる環境に身を置くことはとても重要です。

今年も引き続き、常に改善点も加えながら、ストックフォトを撮影していければと思います。

iStockとPixta

ストックフォトに参加しているクリエイターの方々はすでにお気づきだと思いますが、最近、インターネットの広告でiStockの写真が使われることが非常に多くなりました。

以前はそうしたネット広告の写真はPixtaのクレジットが記された写真で占められていた感がありましたが、最近ではiStockのクレジットが書かれた写真が急増してきました。

これは、Pixta vs iStockのはじまりなのでしょうか?

市場競争なのでもちろんそうした側面はあるでしょうが、それよりも、特徴ある2社がそれぞれの特徴を生かして、市場の中で受け入れられ、共存していく側面が強いように思われます。

つまり、日本の従来のストックフォト市場で人気のある「わかりやすい写真」のアーカイブを特徴とするPixtaと、海外市場で多く受け入れられている「ナチュラルな写真」のアーカイブを特徴とするiStockは、激しく対立するよりも共存的・重層的に(日本の)ストックフォト市場で生き残っていく、という見通しで考えられるのではないかと思います。

このことは他方では、これらアーカイブの特徴ある2社以外は、(日本の)ストックフォト市場では苦戦するかもしれないということを意味しているでしょう。

昨年、このブログでストックフォトにおける専属の重要性について書きましたが(参照:こちらこちら)、ストックフォト会社の意向をただちに(写真製作に)反映できる専属制度は、特徴あるアーカイブをつくるためには欠かせません。

したがって、専属制度をもたないストックフォト会社は、今後アーカイブのオリジナリティーを出すことが難しくなり、市場に対して値下げ競争を仕掛ける以外には方策がなくなり、それによってますます、(専属制度の無いストックフォト会社の)アーカイブの価値は下がっていくでしょう。

個々人のオリジナリティー

ストックフォト会社間のオリジナリティーも重要ですが、それぞれの会社に写真を提供するクリエイター(フォトグラファー)同士の間でもオリジナリティーを出すことがますます求められています。

Pixta的な写真にせよ、iStock的な写真にせよ、それぞれの枠組みの中で、いかに人とは異なる訴求力のある写真を撮っていくかということが重要です。

おそらく、まじめに制作活動にとりくむクリエイターの人で、オリジナリティーを意識しない人はいないと思いますが、オリジナリティーを確立することはとても難しいことだと感じます。

一朝一夕にできることではありませんが、個人的には失敗を恐れず試行錯誤を繰り返しながら少しでも他と異なる観点から写真を撮れるようにしなければと思います。