電脳空間の広さ
実はそれほど広くなかった?
電脳空間は限りなく広いと思われていましたが、実はそうでもないようです。
リアルな土地では立地条件や土地の広さが重要でしたが、電脳空間では検索順位という要素が重要となり、氷山の一角に現れない無数の検索されない情報が埋もれているのです。
電脳空間は、横に際限なく広がっているというより、海のように深く縦に広がっているといえるでしょう。
膨大な情報が沈み、YouTubeで閲覧されるのはほんの1%ほどだそうですし、国内外のストックフォト会社の投稿写真も飽和の中で多くが沈んでいきます。
本来売れる可能性のある写真も何らかの理由で(例えば、新着優先だとか、専属ではないなどの理由で)沈んでいくとしたら、それは会社にとってもクリエイターにとっても利益の損失になってしまうでしょう。
写真の在庫が1億枚あっても、写真を表示できるのは、小さなスマホのディスプレイの枠の中か、せいぜい24インチのPCの画面の中だけです。
何千枚もの写真を一瞬で見せる方法は今のところ無いようで、コンピューターの技術的にも、また人間の視覚機能的にも難しいようです。
AI技術の進展によって、PCが勝手に最適な画像を選んでくれる時代が来るのかもしれませんが。
しかしより本質的なことは、国内外の大手のストックフォト会社のアーカイブが益々似通ってきている中で、どこまで個性化を進められるかということが、会社側にとってもコントリビューター側にとっても求められているように思います。
(ストックフォトに限らず)今は沈んでいる会社も、組織も、個人も、コツコツと日々努力を続け、なんらかのきっかけを通じてオリジナリティがあるものを発信できれば、電脳空間の奥底から浮いてくることも可能となるかもしれません。
そして幸いなことに、情報の伝達スピードは電脳空間においてはとてつもなく速いのです。