久しぶりの投稿となります。

今日は日本には何人くらい人物をメインに撮影しているストックフォトグラファーがいるのかについて考えてみたいと思います。

その前にコロナの状況ですが、コロナがまた勢いを増してきました。夏でも感染者がどんどんと広がっていることを考えると、秋冬にかけて東京が、というより日本全体がどうなってしまうのか脅威です。

かといって、活動を自粛すれば一時的には感染者数は減るものの、また活動を再開すれば今のような状況になることが分かったので、活動自粛は根本的な解決にはならないようにみえます。このような先の見通せない状況の中ですが、コロナは唾液の飛沫感染によって広がることを前提として、そのための感染対策を最重視しながら撮影をしています。いままで定期的に行っていたカラオケの集まりも2月後半以来一度も行っていませんし、会食もしません。撮影中もずっとマスクを着けています。

ところで、ステイホーム期間中は時間があったので、いつもはざっとしかチェックできなかった国内の主要なストックフォトサイトのページをゆっくりと見ていました。そこで改めて感じたことは、人物のストックフォトを継続して撮り続けている人が年々減ってきていることです。とりわけ日本で最大手の某社のポートフォリオを見ると、(若干の新たな参入者を加味しても)この傾向は明らかです。マイクロストックに関していえば、iStock専属、Pixta人物専属、そしてAdobe Stock やShutterstock等に併売する併売フォトグラファーを合わせても、年間12セッション以上(月1回以上)の人物撮影企画を継続的に撮っているストックフォトグラファーの数は、日本で50人前後ではないかと推定されます。年間20,30の企画を撮っている人となるともう少し少なくなるでしょう。

なぜこれほどまでに人物のストックフォトを継続することが難しいかといえば、定額制という(クリエイター側に)利益の出にくいシステムの中で、撮影費(モデル代や交通費やスタジオ代)と企画内容とのバランスの中で、次の撮影のための利益を恒常的に出していくことが容易ではないからに他なりません。

明らかに全くの趣味で利益を度外視する人や、節税対策として撮影費をかける人などを別とすれば、利益なしに次の撮影は回していけません。家族や友人を撮ればモデル代はかかりませんが、ずっと同じように家族を撮っていくのは面白くないですし、友人知人も無料でモデルをしてくれるのは2回までだと思います。商用のホームページに使う写真を無料で撮る代わりに、撮った写真をストックフォトで販売させてもらうというのはフェアなトレードですが、商用に使うHPを持っていない友人知人に無料で何度もモデルを頼むのはフェアトレードという観点からすれば気が引けますし、友人関係も壊しかねません。

半年や一年くらいの短期間行うことと、継続的に何年も続けることとでは、構築すべきシステムが異なります。長く続けるためにはフェアなトレードでなければどこかが崩れてしまいます。半年、一年くらいなら勢いでも可能でしょうが。

私自身は何よりもモデルの皆様に恵まれたことと、ストックフォト会社にも恵まれたことに加えて、企画をあれこれと練ったり、企画内容を分かりやすく伝達したり、撮影にかかる詳細な経費を計算することが全く苦にならないこともあって、5年以上も人物のストックフォトの撮影を続けてこれました。

それでももちろん、これからもずっと撮影し続けられるかどうかはわかりません。コロナによって多くの企業が打撃を受ける中で、ストックフォト業界にも(定額制の時のような)クリエイターに多くを強いるさらなる変化がやってくるかもしれませんし、業界全体でなくとも個々のストックフォト会社の間でいろいろな変化もあるかもしれません。

仮に、コロナあるいは別の何らかの理由でさらなる業界的なネガティブな変化が生じることになれば、日本の人物ストックフォトグラファーで生き残れるのは、おそらく全部で10人程になると予想されます。

マイクロストックの領域で、継続的に人物を撮影できるストックフォトグラファーは、業界全体的に見て減ることはあっても増えることはなさそうなのが現状のようです。