この一ヵ月(2019年3月)は少し多く(ストックを)撮りすぎたかもしれない。

ストックフォトの(一ヵ月分の)撮影回数がこれまでの過去最高の10回を記録しました。

撮れるときに撮っておくことも重要だけれど、体力的にはかなりハードで、3月が終わってとにかくどっと疲れが出てきました。

iStock exclusive(専属)なので、バリエーション(類似写真)をいくつも提出する必要もなく、(併売の人よりも)より効率的に(=少数枚数をセレクト重視で)写真を提出できるのでかなり恵まれた提出環境にありますが、それでもあまりに撮影回数が多かったためにまだセレクト&レタッチが終わらず提出できていない撮影分がかなり残っています。

ところで、個人的には、どうしても欲しいものや物欲というのはあまりない方なのですが、最近、Wildswans(ワイルドスワンズ)というメーカーの財布が欲しくてネットでいろいろと探していました。ところが、どこもすべて売り切れで、誰も買いたくても買えないという状況にあるようです。

Wildswansの財布は職人が一つ一つ手作りで作っているので、大量生産ができず、需要が供給に追いつかないそうです。どこも大量生産で、品薄とは程遠い現代の資本主義社会の中で、この職人による手作り=少数生産は逆に魅力的で、多くの購買者を魅了しているようです。その結果、一つ一つの製品の価値は高まり、値段も価値相応に上がっていくことになります。

薄利多売というのが一昔前の=平成の時代のビジネスモデルだとすれば、これからの=令和時代のビジネスモデルは、職人気質の手作りで価値の高い商品を作り出し、一商品あたりの単価をできるだけ上げていくビジネスモデルにしなければ、とりわけ人口減少傾向にある日本ではやっていけないでしょうし、またそうした価値の高い商品を作り、世界の富裕層への訴求力を高めていくことが国際的にも必要なことでしょう。これからは大量生産とは異なる少量生産の価値が改めて見直される時代になると思います。

翻って、ストックフォト市場においても、多くのバリエーションや類似写真を集めたアーカイブの価値は薄まっていき、そうした写真をもっぱら販売するだけの薄利多売のビジネスモデルは、もう長続きしないでしょう。

これからは一枚一枚の写真の販売単価をいかにして(多少なりとも)上げていくかという方向で考えているストックフォト会社と提携し協力して、自分の感性や撮影技術も磨きながら写真を撮っていくことが、ストックフォトを撮影するフォトグラファーにとって重要なことではないかと(Wildswansの少数精鋭商品主義をみながら)感じています。職人のつくる革製品とデジタルコンテンツの写真を直接比較することはできないかもしれませんが、たとえて言えばiStockの「プラス(Signature)コレクション」とGettyimagesのすべてのコレクションがいわば職人(アルチザン)価格になっています。

写真の単価を引き下げて非富裕購買層にアピールするよりも、富裕購買層(=写真を少しでも高い価格で買ってくれる可能性のある大企業や著名な企業など)を世界に多くクライアントとして持っているストックフォト会社とともにコンテンツを作成していくことが、令和時代のストックフォトグラファーにとってますます重要になっていくでしょう。もちろん各フォトグラファーはそれに見合った感性や技術を高める努力をし続けることが前提ですが。

以上、3月のひとりごとです。
ひとりごとなので、言い過ぎていることもあるかもしれません。
ご容赦ください。疲れもたまっています。