2023年の回顧と展望2

(「2023年の回顧と展望1」からつづく)

まず1の「AIを積極的もしくは必要に応じてに取り入れて自分の作品に落とし込んでいくこと」について、AI作成物をそのまま提出するのみならず、現在の各社の投稿規約ではまだ承認されてはいないかもしれませんが、自分の写真とAI作成物を合成してストック写真として提出するということも将来的には認められるようになるでしょう。人物を撮影するストックフォトグラファーにとって難しいことは、様々なバリエーションに富んだ背景(場所)を探すことです。広いリビングやオフィス、学校、病院、工事現場、工場、近未来都市など、レンタルすると高価になる場所や、プロパティーリリースが取りにくい場所、あるいは現実には存在していない場所を背景とするのにAIならば多くの手間も資金も必要ありません。AIの背景+リアルな人物の合成でストックフォトが作られるようになれば、より簡単に多くの写真が撮影できるようになるでしょう。AIが好きでも嫌いでも、これからのフォトグラファーやイラストレーターはAIを扱える技術を習得していくのがよさそうです。ただ、AIの作成物を作るためにプロンプトと呼ばれる呪文のような命令文が今後も必要なのかどうかは甚だ疑問です。おそらくプロンプトを用いたAI生成は過渡的なものだと思います。より簡単で感覚的な操作でAIを動かすことができるようになるにはそれほど時間がかからないでしょう。(「回顧と展望3」につづく)

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dec 2023

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