レンズと逆光

レンズと逆光

インスタ人気

近年のインスタグラム人気を背景として、ストックフォトにもインスタグラム的な要素(テイスト)を取り入れるコントリビューターがますます増えています。

インスタグラム的なテイストといっても色々とありますが、特に顕著なのが「逆光」で撮影した写真ではないでしょうか。

逆光によって光の飽和を作り出し、フレアやゴーストも演出効果に加えながら、被写体をきれいに輝かせるような写真です。

やや褐色がかった色合いの写真に、そうした逆光の要素が加われば、見事にインスタ風の写真に仕上がり、「いいね」がたくさんもらえるかもしれません。

逆光と新しいレンズ

逆光でもたらされるフレアやゴーストは、これまで通常の商業撮影ではできるだけ出ないほうが良いとされていました。

そしてレンズメーカーも逆光耐性に強いフレアやゴーストが出にくいレンズの開発に力を入れてきたため、最新のレンズでは逆光でもほとんどフレアやゴーストが出なくなりました。

ところが、インスタの登場によって、そうしたレンズメーカーの開発の方向性とはまさに逆行するように、レンズの「性能」としては良くないとされてきたフレアやゴーストも写真の演出として非常に効果的に使えるいうことを、インスタにおける逆光人気は証明しています。

そこで個人的にちょっと困ったことは、古いレンズを売って新しいレンズに買い替えることが多いので、一昔前のレンズが手元になくフレアやゴーストが適度に出るレンズの持ち合わせがほとんどないことです。

最近、ストックフォトの人物撮影でかなり気に入って頻繁に使っているTokinaの24-70mm(F2.8)レンズは2年前に発売されたレンズで、各社の24-70(F2.8)標準ズームの中で最も新しく設計されたものですが、逆光で撮ってもフレアやゴーストが抑えられてしまいます(逆光にそれほど強くないとされているTokinaでも新しいレンズは逆光耐性は良いと思います)。

手持ちのレンズの中で、ちょうどよく逆光が撮れるレンズがあるとすれば、Fujiのミラーレス用のレンズで、XF23mmF1.4R や XF35mmF1.4Rあたりではないかと思います。これらのレンズで何度も逆光を試したわけではありませんが、状況によっては良い感じで光が効果的に演出されて撮れるようです。

オールドレンズの可能性

光の演出を含めてもっとインスタ色の強い写真を楽しみたいとすれば、オールドレンズを使うことも考えられるかもしれません。人気インスタグラマーの中にはオールドレンズを使っている人も少なくないようですので、マウントアダプターをつけたミラーレスなどのデジタルカメラでオールドレンズの撮影を楽しむというのもありかと思います。こちらのHPで、オールドレンズを使ったきれいな作例がたくさん紹介されています。使い方によっては、オールドレンズでもこのように綺麗に撮れるのですね。ただし、ストックフォトで使うとすれば、オートフォーカスができないことや画素数の大きなカメラだとレンズが耐えられない(画質が不鮮明になる)などの問題はあるかもしれません。

古いレンズを探してみたら、Oreston50mmF1.8が出てきたので、それをマウントアダプターを介して、XT-1で使ってみようかなと思いました。

テキストのコピーはできません。
上部へスクロール