写真は「料理」で、ストックフォト会社は「器(うつわ)」

写真は「料理」で、ストックフォト会社は「器(うつわ)」

「料理」と「器(うつわ)」

ストックフォトクリエイターが撮影する写真は、たとえ完璧にレタッチが終わっていたとしても、まだ完成したストックフォトとは言えません。

その状態はいわば、料理が鍋の中で美味しくできた状態にすぎないのだと思います。

料理を完成させるためには、器に盛り付けてお客さんの前に持っていかなければならないでしょう。

どのような器に盛り付けるかによって、料理の見た目や印象は変わってしまいます。

例えば同じサラダでも、飾り気のないシンプルな食器に盛りつけるのと、色や柄が入った食器に盛り付けるのとでは、かなり異なって見えます。

そして、どのような食器に盛られるかということを含めて料理(の完成)なのだと思います。

器の助けが必要

これと同じように、ストックフォトを完成させるには、写真を盛り付けて展示する「器=ストックフォト会社」の助けが必要です。

各社それぞれに様々な器の絵柄があるように見えます。

汎用性の高い伝統的な(コンベンショナルな)ストックを集めるのが得意な会社から、脱コンベンショナルなストックも積極的に取り入れようとする会社まで、器としてのストックフォト会社にはそれぞれの特徴があるでしょう(併売が中心のところはやや寄せ集め的になってしまいそれが見えにくいかもしれませんが)。

ストックフォトの認知度も高まり、それに参加するプロを含めたカメラマンの数も素材数も増大する中で、自身の「料理」(=写真)を最も惹きたててくれる「器」(=ストックフォト会社)を見つけることはますます重要になってくるでしょう。

カメラマン一人にできることはわずか

撮影から販売へと至るストックフォトのプロセスにおいて、カメラマン一人にできることは限られています。

製作者(カメラマン)は一人では市場(多くの顧客)に到達することは困難です。

その両者の間を介在してくれるのが、販売者である各ストックフォト会社なのです。

自分が作った料理をどのような器に盛ってもらってお客さんの前に届けるのかということは以前にもまして重要となり、料理と器が提携しながら料理を完成に導くことが必要だと感じます。

そしてそのようなことは、今日はこっちの器、明日はまた別の器で、というようなものでは上手くいかないのかもしれません。

盛り付けるお皿は、一つのブランドに統一したほうが料理は作りやすいのだと思います。

昨年はじめて併売を経験してこのようなことを感じました。

2018年はじめての投稿となります。

今年もよろしくお願いします。

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